避暑地を抜ける閑静な峠
碓氷峠(うすいとうげ)は、群馬県西部にある安中市にある有名なツーリングのスポットです。
安中市というとすぐにどこにあるかわかる人はそれほど多くないかもしれませんが、長野県の軽井沢町と隣接する場所といえばなんとなく位置がわかってくれるのではないでしょうか。
碓氷峠は長野県と群馬県の県境をまたぐ形で通されている道であり、かつては中山道として関東地域に入るための重要な入り口としての役割を果たしてきました。
現在は当時に使われていた道や鉄道は新しく作り変えられていますが、旧道も部分的に通ことができるように残されているので、ロードバイクでのサイクリングなどにもよく利用されています。
旧道は標高1336mもの高さでしたが、現在の道は標高956m地点とかなり低めになっています。
碓氷峠周辺にはそうした交通拠点としての歴史を感じさせるいくつもの建造物が残されているので、ツーリングで道を通りかかるときにはそうした景色にも注目です。
碓氷峠といえばめがね橋
碓氷峠の一番の観光名所といえばやはり「碓氷第三橋梁(通称:めがね橋)」です。
めがね橋とは、レンガを使ったアーチ状の鉄道橋であり向こう側を見通せる景色が丸みのある曲線になることからメガネに似ているとこの通称がつけられたものです。
日本国内にある橋の中でもレンガを使った橋は大変めずらしく、この碓氷第三橋梁が日本最大級の大きさを誇るものとして知られています。
なお昭和25年に完成してから鉄道路線として使用されてきたこの橋も、昭和38年には新線が開通したことで廃線となってり平成5年以降は国の重要文化財として保護されるようになっています。
平成13年からは橋の上を歩くことができる遊歩道「アプトの道」ができているので、立ち寄ったときにはぜひ実際にそのレンガの橋をわたってみることをおすすめします。
アプトの道は横川駅から熊ノ平駅までの約6km区間をつなぐものとなっており、その途中には3つの橋と10の隧道(地下を掘った穴の道)があります。
歩く距離としては長いですが、途中にはさまざまな鉄道レンガ構造物をみることができるので、のんびりと道程を楽しむことができるでしょう。
碓氷峠へのアクセス
碓氷峠に向かうなら、やっぱり途中にある軽井沢を抜けるルートがおすすめです。
関東から向かう場合には、上信越道から碓氷軽井沢I.C.を目指すという方法がありますが、ツーリングで周遊をするならそこから横川駅方向に向かうか、もしくは松井田妙義まで進むのがよいでしょう。
ちなみに碓氷軽井沢I.C.と松井田妙義I.C.の間には横河SAがありますが、こちらは大変施設も大きくそこでしか販売されていないような食品を購入することもできるので立ち寄ってみるとよいでしょう。
一周をするロングコースで走るなら、まずは下仁田~富岡方面から高崎を目指し、そこから関越自動車道を使って渋川方面に向かって北上します。
渋川市からは伊香保温泉が近く、榛名湖・榛名山があるので小旅行にはおすすめです。
榛名山を越えて浅間山に向かうと軽井沢に抜けるので、そこから碓氷峠を出発点とした周回コースを描くことができます。